プラスチックの熱収縮の原理

2019年12月5日 0 投稿者: admin

ポリエチレンフィルム(PEフィルム)を十分に冷延伸するときは、ラメラ構造は見られませんが、冷延伸物を熱処理して自由収縮させると、ラメラ構造が成長してきます。これは冷延伸によって発生した内部応力が熱処理により緩和され、残存する折りたたみ部分を核としてエネルギー的に安定な折りたたみ構造に変化したためと考えられています。このときに収縮現象が生じます。これは、PE圧延フィルムについても同様で、熱処理によりラメラ構造が成長することが観察されています。包装材料として、2軸延伸ポリプロビレンフィルム(OPP)、2軸延伸PETフィルム、2軸延伸ナイロンフィルム(ONY)、1軸延伸PEフィルムなど、延伸フィルムが多く使用されています。延伸は分子鎖の解きほぐれが十分に行われるよう、比較的高い温度条件で行われます。しかし、延伸しただけの状態では内部応力が蓄積されており、熱収縮が発生するため、一般に使用されている延伸フィルムは、延伸後に緊張熱処理(熱固定)が行われています。熱処理温度は少なくとも延伸温度以上であることが必要とされています。一方、シュリンク包装(内容物のサイズに合わせ透明フィルムを加熱収縮させる包装)やシュリンクラベルに使用されているシュリンクフィルムは、延伸によって発生した内部応力による熱収縮特性を利用しています。