近代以降の硬質容器

2019年3月25日 0 投稿者: admin

近代に入るとガラス瓶と共に、多様な硬質容器が作られるようになりました。その代表が金属缶です。初めはブリキ製の缶が試作され、1810年には英国で実用化されました。日本では遅れて大正時代にブリキ缶が製造されるようになりましたが、その後の進化は速く、昭和30年代にはスチール缶、アルミ缶が次々と開発されるに至りました。ところでプラスチックの歴史は浅いように思われますが、実はヨーロッパでは、19世紀前半に塩化ビニル樹脂の開発に成功しています。プラスチックはご存知のように、硬質容器としてだけでなく、軟包装材としても利用できる優れものです。その点に逸早く気付いて工業化を推し進めたのが、米国でした。最初はセルロイドで、その技術が導入された日本でも、明治時代に工業化しています。

そもそも「プラスチック」とはどのような意味を持つ言葉なのでしょうか。プラスチックとは「可塑性」という意で用いられる言葉であり、本来は合成樹脂の性質を表します。「合成樹脂」は、フェノールとホルマリンを化合させて出来上がるベークライトが松脂に似ていることから言われるようになりました。代表的なフェノール樹脂は、食器等に広く用いられています。

他方、軟包装材であるセロハンはプラスチックと同根のものではありませんが、事実上同類のものとして扱われています。「セロハン」は厳密には商標であり、ビスコーフィルムに当たる製品です。20世紀に入ってスイス人が発明したのを皮切りに、米国でも工業化されました。日本でもすぐに導入され、プラスチックの軟包装材が主流となるまでは重宝されたのです。