生鮮食品の鮮度保持に必要なもの

食品と聞いて、多くの人がまず頭に浮かべるのは生鮮食品でしょう。

生鮮食品は鮮度が命だと思います。その鮮度というのは例えば野菜ならば「収穫直後/とりたて」をイメージしますが、とりたてが食べられる人はその野菜を作っている人だけになりがちだと思います。

産地直送を望んだら、鮮度を保って食卓まで届けて欲しいと思ってしまいます。

劣化を防ぐための青果物の包装材料として、ガス透過性、水蒸気透過性、防曇性が基本的に必要だと思いますし、食材を守るためには緩衝材が必要になるでしょう。さらに流通適性および、消費者に対して安全で使いやすい材料と包装の設計が兼ね備えれたものでなくてはならないと思います。

鮮度保持包装フィルムとして、非多孔透過性フィルムがあるそうです。ポリ4メチルペンテン−1フィルムは、比較的大きな自由体積を持っているため、酸素、炭酸ガス、窒素、エチレンガスなどの透過性が大きいそうです。

青果物や花類のMA包装に適するそうですが、透湿度が大きいために水分蒸散に少し問題があるそうです。透湿性ポリエステルフィルム、延伸による空洞含有フィルム、熱針による機械的穿孔、溶融法、電気的方法、レーザービームによる微小貫通ピンホール加工と種類や方法はいろいろあるようです。

貫通孔、非貫通孔ともに加工可能は方法が開発されているそうです。包装形態としては、個包装とダンボール内袋用のような大袋集合包装、容器蓋剤に分けられるそうです。

非密封型溶断シール袋、非密封開孔型溶断シール袋、折畳型ダンボール内袋、二重包装、ハンカチ包装、バンド掛け、変形包装袋、密封包装、自動充填包装用袋などがあげられるそうです。

最近では、密封包装にして欲しいという要望も高く、フィルム全体か部分的にガス透過性を高めた特殊フィルムが実用化されているそうです。これらのことで、新鮮な青果物の供給、流通革命にとても重要な役割を果たしているといえると思います。

食品包装は品質保持のため

包装は食品保存ができることも求められているそうです。現代では核家族化、高年齢化ということで食生活にもさまざまな要求があるといいます。

多水分形食品、低塩、低糖などのニーズはあるかと思います。昔ながらの乾燥、塩漬け、砂糖漬けという保存方法というのもすっかり見なくなったと思います。これらに代わるものが食品包装だそうです。そして保存できる包装というのが求められているといいます。

流通の面でも包装での調節が必要となってくるようです。包装に機能をもたせることが必要ということだそうです。おいしく衛生的に安全に長持ちするということが大切だそうです。

食品包装には社会のあり方というのが大きく関わってくるそうです。多様化時代といわれている現在、高齢化問題、核家族化の進行、主婦の就労率の上昇、生活の維持、国際化、自由貿易化への対応、食糧自給率の低下、安心・安全の確保、環境問題、省資源や省エネルギー対策、労働環境の整備、労働時間短縮などを考えることが求められているそうです。

個人的ニーズということで、自己主張、選別消費があるかと思います。健康への関心も高く、安い輸入品を買ったり、あるいは避けたり、高級食材を買う日もあったりするようになったそうです。

核家族の中でも、それぞれの好みが反映される食卓になったり、孤食ということもいわれたりしているかと思います。また簡便性、携帯性、いろんな種類を少しだけ買うというようなこともあるかと思います。

料理の時間を短くするということもありますし、産地直送のように新鮮素材を手軽に買えるようにもなったと思います。食品の保存は、このような個人のニーズと志向に応えていかないといけないそうです。

食品包装の歴史

食品の包装材は太古の昔から用いられたと考えられており、硬質容器としてひょうたん、竹、ヤシ、貝等が利用されました。

一方、軟包装材としては葉っぱ、動物の内臓等が使われました。硬質容器はその形状別に使途が異なり、皿状のものはお皿として、ケース状のものは入れ物として用いられましたが、さらに細かく下位分類すると、壺状のもの、缶状のものもあったと推定されています。

ただそれらの多様な容器は時代が下ってから開発されたものであり、人類が最初に生み出した硬質容器は土器でした。日本では縄文土器という呼び名で知られています。

軟包装材についても、その形状別に下位分類することが出来ます。フィルム状のもの、袋状のもの、ネット状のものが代表例でしょう。隣国の中国では紙の発明が包装文化を大きく変えましたが、日本では長らく葉っぱや麦わら、稲わらが重宝されました。

「むしろ」「かます」「つと」等の包装材がそれに当たります。また、木材もそれを薄く削ることで包装材に転用しました。いわゆる「経木」は広く普及し、庶民の生活を支えたのです。

硬質容器は時代が進むと、様々な資源で作られるようになりました。特に頻用されたのが木材を資源とする木鉢、木箱で、加えて中国から伝えられた陶磁器も活躍しました。

陶器については中国以外の国々からの伝来も認められ、16世紀には古代エジプト、メソポタミアを発祥地とするガラスも使用されるようになりました。ガラスの伝来については諸説があるものの、フェニキアやローマを経ていることは間違いないとされています。因みに日本でガラス瓶の大量生産に成功したのは、20世紀に入ってからのことでした。